静岡県磐田市の路上
疲れすぎて私がへたり込んでいると
金網の向こうから
老女がメロンを持ってやってきたのだ
一万キロ走っても
けちな自分はけちな自分だ
三日会わないうちに
目覚ましいような変化を遂げて
マルコは兄に再会しただろうか
励ましの言葉などない
薬局の話
タンカーみたいな優しさに
出会って私は踏んづけられた
めくった裏の貝殻に
青空は果てしない
尻をはたいて
また私も沃野にくり出そう
匙は
これでもかと大ぶりだった
小さい皿に
小さい匙で
小さい口へ
小さい果実を
なんて、そう
まっぴら御免だ
ある日を人と切り分けるとき
この国にこの人あり、というような人。